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典型的なヒーローが活躍:アキハバラ@DEEP [小説]


アキハバラ@DEEP (文春文庫)

アキハバラ@DEEP (文春文庫)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 文庫



石田衣良の長編は初めて。
池袋ウエストゲートパークシリーズとよく似ている様で、違う点も多い。

本書は、秋葉原でオタクのページ、ボックス、タイコの3人組が起こした会社「アキハバラ@DEEP」に、コスプレ喫茶ウエイトレスで格闘家のアキラ、若き天才ハッカーのイズミ、元引きこもりのダルマの3人が加わって人工知能をめぐる冒険を繰り広げるストーリー。

但し、本書の重要人物は上記6人を結びつけた引きこもり&リストカッターのユイ。ユイが6人を結びつけ、目標を与え、迷った時には導いて、6人の自己実現を達成させる。本書で各所に現れるイルカのキャラクターがその象徴となっている。
大資本で評判の悪いマイクロソフトOfficeを連想させるイルカを重要な象徴として使っているのは、天然か狙っているのか判断しにくいが……。

池袋ウエストゲートパークとの共通点は、秋葉原という街で、いかにも居そうな感じの若者を主人公にして、極端なイメージの敵と戦う。水戸黄門の様な、決まりきったパターンが楽しめる。リアリティはほどほどだけど、頭を空っぽにするとスカッと楽しめる。

違う点は、池袋ウエストゲートパークの絶対的主人公真島誠と異なり、アキハバラ@DEEPはいわば半端物の集まりなので、ひとりひとりはいびつで弱い。だからこそ、連帯・助け合いの美しさを楽しめるので、本書のほうが悪いと言うわけではない。ヒーローの爽快感と、団結の美しさ、どちらもすばらしいことには違いがないが。

本書は若干古いことも有り、コンピュータ界隈の表現は不正確で、イメージ先行(そのイメージすら怪しい)が、物語の爽快感はさすがのものである。

☆☆☆(☆三つ)




他のブログの反応はこちら等。
映画化もされているのですね。反応自体は良いものが多いようです。
http://s-ussy.blog.so-net.ne.jp/2006-09-23
http://hori109.blog.ocn.ne.jp/blog/2008/04/deep_4dee.html
http://chuta-design.blog.so-net.ne.jp/2008-04-10-2


アキハバラ@DEEP ディレクターズカット DVD-BOX

アキハバラ@DEEP ディレクターズカット DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD






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