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人間は過信する動物です!!:まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか [投資・マネー]


まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか

まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか




ウォーレン・バフェットが成功した最大の原因は運。

確率の専門家である筆者が、投資の世界で運が原因で成功する事例がいかにに多いか、そして運が良かっただけの人がどれほど過大評価されてしまっているかをわかりやすく・面白く解説したのが本書。
この本を読まずにいたのはもったいないと思える文句なしの一冊である。
【目次】
はじめに:知識を真に受けてはいけない
改訂第二版での謝辞
各章の要約
プロローグ:雲に浮かんだモスク

第I部 ソロンの戒め:歪み、非対称性、帰納法
 第1章 そんなに金持ちなら頭が悪いのはどうしてだ?
 第2章 奇妙な会計方法
 第3章 歴史を数学的に考える
 第4章 たまたま、ナンセンス、理系のインテリ
 第5章 不適者生存の法則:進化は偶然にだまされるか?
 第6章 歪みと非対称性
 第7章 帰納の問題

第II部 タイプの前に座ったサル:生存バイアスとその他のバイアス
 第8章 あるいはとなりの億万長者でいっぱいの世界
 第9章 卵を焼くより売り買いするほうが簡単
 第10章 敗者総取りの法則:日常の非線形性
 第11章 偶然と脳:確率をわかるのに不自由

第III部 耳には蝋を:偶然という病とともに生きる
 第12章 ギャンブラーのゲンかつぎと箱の中のハト
 第13章 カルネアデス、ローマへきたる:確率論と懐疑主義
 第14章 バッカスがアントニウスを見捨てる

エピローグ:ソロンの言うとおり
あとがき:シャワーを浴びながら振り返る
第一版での謝辞
訳者あとがき
図書館へ行く:付注
図書館へ行く:参考文献
索引


私が理解した本書の大雑把なポイントは2点。
1.人間は自分を過信する生き物なので、稀に起きる事象の確率を低く見積もりすぎる傾向にある
2.未来は誰にも、どのような手法によっても予測できない

本書の一番に主張したいのは1の部分で、人間は自分を過信するが故に、コンピュータのように確率に応じたオッズをつけることが出来ない。
どんなにすごい伝説の投資家・トレーダーだって、自分を過信したあげくに、メッタに起きない事象については目をつぶって破滅と裏腹の賭をしてしまう。
ウォーレン・バフェットをはじめ、投資で名をなした人は、たまたま運が良くて”まだ破滅していない”に過ぎないのだ。

この主張に関しては、(特に”成功本”の著者のような人からは)次のような反論が考えられるかもしれない。
●現実に投資で成功した人は多い。だから、成功するにはリスクを取らなきゃダメだ。
→ウォーレン・バフェットやジム・ロジャーズといった成功者の影に、同じ戦略で失敗してバフェットやロジャーズになり損ねた何万人、何十万人の(元)投資家がいることを忘れてはならない。
生き残りバイアスで判断すると、詐欺師に引っかかることになる。
●成功者の語る予想は立派なもの・理にかなったものが多い。能力を磨くことが成功への道だ。
→成功には能力よりも運の左右する要素の方が大きい。
本書では書いていないが、日本にもここ十数年国債・円の暴落を予言して外し続けている伝説のトレーダーがいますよね……私は彼の話は面白くて好きですが、予想が当たって成功した人でも予想を当て続けることができないと言ういい見本だと思います。

私の言葉で書いた上記主張がどこまで筆者の主張を正確に再現できているかは心許ないが、サブプライムローン問題による不況が訪れた今では、多くの人は”何故100年に一度といわれる規模の恐慌がこれほど頻繁に起こるのか?”を疑問に思ったことだろう。
その疑問を解く鍵は本書の中で面白く語られているのだ。


さて、話は変わって、ここまでで過去にそこそこ成功した世界分散投資も、今後成功する保障はどこにもないことがわかった。
そのため、投資なんてするのは間違いで、全て国債・預貯金で安全に持っていた方がいい。と思ったかた。
その考えもまた、間違っている。

先のことはほぼ誰にも予測できない。
インフレやデフォルトで債券中心の投資が大損害を被る可能性だってあるのだ。

本書が説くのは、将来は予測できないからこそ、どう転んでも再起不能にならないようにすること。メッタに起こらないことと、絶対起こらないことはイコールではないので、万が一の備えも怠らないようにすること。
そうした投資方法なのだ。
人間がメッタに起こらないと思うのは、正しいオッズではないことも多いのだから。


私が書いた書評では本書のすばらしさ、魅力を十分に伝えきれないが、投資をする人・しない人を含めて全ての社会人には読んでもらいたい一冊。自信を持ってオススメできる。

☆☆☆☆☆(☆五つ。満点)

他のBlogの反応はこちら
(本書をポジティブに評価するエントリ)
http://kaysaka.blog.so-net.ne.jp/2010-03-14
http://08840447kac.at.webry.info/200912/article_18.html
http://cocoro1414.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-529f.html
http://marcelproust.seesaa.net/article/148215293.html
http://d.hatena.ne.jp/wyukawa/20100214/1266132961
http://plaza.rakuten.co.jp/sebook/diary/200905010003
本論とはちょっと離れるけど、筆者のマスコミ評は必読。
マスコミなんてほとんど役に立たないことがよくわかる。
社会人をやってると一度くらいは、新聞の書いてることが正確じゃないと思うことはあるだろうが、もっと辛辣・端的にマスコミの問題を書いてくれているのも素晴らしい。





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