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病と戦う人類の歴史:栄養学を拓いた巨人たち [科学]


栄養学を拓いた巨人たち (ブルーバックス)

栄養学を拓いた巨人たち (ブルーバックス)




まだ医学が呪いと大差なく、科学が未発達で栄養不足からくる病気で多くの人が死んでいた時代。そんな時代に、人体の謎に挑むことによって病を克服してきた先人たちの物語。
ブルーバックスのイメージとは若干異なるが、栄養学そのものよりも、科学史に重点が置かれている。

【目次】
第1章 栄養学の黎明期
第2章 「消化と吸収」をめぐる論争
第3章 病原菌なき難病
第4章 ビタミン発見をめぐるドラマ
第5章 エネルギー代謝解明をめぐるドラマ
第6章 栄養学と社会とのつながり


本書は「第1章 栄養学の黎明期」でフランス革命時のラボアジエから始まって、栄養学の歴史を解説している。フランス革命の時代はビタミンの概念は存在せず、壊血病など栄養素不足から来る病がはびこっていた。また、人体の器官における働きもほとんど解明されておらず、迷信じみた思い込みに科学者たちも囚われていた。そんな暗黒状態から、一つ一つビタミンを解明し、病を克服していくストーリーは科学に詳しくなくとも、人類の輝かしい歴史として楽しむことが出来る。

また、本書の素晴らしいところは、科学者の人間性や運命をきちんと描いているところ。
科学的に素晴らしい業績を残した科学者が人間性に問題があり私生活で報われなかった話や、派閥争いや偏見によって業績が承認されず名誉を得ることができなかった科学者などが描かれていることで、単なる科学史の教科書を超えて読み物として面白いものになっている。

ブルーバックスらしく化学式も出てくるのだが、わからなくても本筋には影響しない。
文系の人にもお薦めできる面白い読み物だ。

☆☆☆★(☆3つ半)


本書を読むと、インチキ健康食品を扱う業者に、先人への経緯を忘れるな、と説教したくなる。
栄養学の進歩には非常に大きな犠牲と、尊いチャレンジが存在しているのだ。







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