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競争による全滅を防ぐために重要なホルモン:経済は「競争」では繁栄しない――信頼ホルモン「オキシトシン」が解き明かす愛と共感の神経経済学 [科学]





本書のタイトルは「経済は「競争」では繁栄しない」。だが、本書の正しい内容をタイトルにするなら、「経済は『競争』だけでは反映しない」という方がピッタリだ。

筆者は別に競争による繁栄を認めない共産主義者ではなく、競争による利点を認めつつも、信頼・協力にも競争以上の力をがあると述べているのだ。

【目次】
序章 ヴァンパイア・ウェディング
――信頼を司るホルモン「オキシトシン」を求めて

第1章 経済は「信頼」で繁栄する
――アダム・スミスと「神経経済学」の夜明け

第2章 「利他的な遺伝子」は存在するのか?
――信頼の起源と進化

第3章 群れと社会と「共感」と
――「人間関係構築物質」としてのオキシトシン

第4章 なぜ競争を司る「テストステロン」は暴走するのか?
――「性差」という厄介な問題

第5章 「欠乏」欠陥症と虐待
――オキシトシンの作用を妨害するのは誰だ?

第6章 信仰と儀式、そして性
――社会性促進剤としての「宗教」とダンスに迫る

第7章 モラル・マーケットプレイス
――「神経経済学」で新しい資本主義を

第8章 長く幸せな人生を
――社会を繁栄に導く「ボトムアップ型」の民主主義へ



本書で述べられているのは他人を「信頼」することによる力。
他人から信頼されることでホルモンの一種であるオキシトシンが脳内で放出され、人間の能力を高めてくれる。そして、信頼された側が信頼を返すことでこのサイクルはどんどん、どんどん大きくなっていく
この信頼のサイクルが経済成長の源になったと筆者は主張する。

たしかに、歴史を見れば経済成長を成し遂げた国というのは内戦とは縁遠く、国民同士が比較的信頼しあっている事がわかる。明治維新から高度成長期までの日本でも、国民同士で戦ったことは少なく、日本人同士では信頼しあって経済を高めてきたのは一つの事実だろう。

ただ、筆者も述べているように、だれでも彼でも信用する人は悪人に食い物にされてしまい、遺伝子を残すことが出来ない。他人への信頼と警戒・競争。このバランスが絶妙だったからこそ人類は反映できたのであり、信頼と競争は経済を回していく両輪としてこれからもバランスが重要であることに変わりはないだろう。

本書で解説されている内容は資本主義の修正に非常に役立ちそうな内容なので、左翼の人は時代遅れのマルクスや、陰謀史観にまみれた本を読むよりも、本書のように科学的な目線から資本主義の修正に役立ちそうな内容を仕入れて、政策提言してはいかがだろうか。

☆☆☆☆(☆四つ)

他のBlogの反応はこちら。
http://takekura.exblog.jp/21766910/
http://www.yochomachi.com/2013/07/the-moral-molecule.html
http://uclass.blog.jp/archives/51868419.html
http://blog.goo.ne.jp/i-moa/e/148ce318e6b801080a04fec7bc0001db

新しい本だけあって、書評は少なめ。
でも、本書の中身は間違いなくお薦めできる内容ですよ。






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