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同族経営の最大のリスク:「西武」堤一族支配の崩壊 -真実はこうだった! [その他]


「西武」堤一族支配の崩壊 -真実はこうだった!

「西武」堤一族支配の崩壊 -真実はこうだった!

  • 作者: 広岡 友紀
  • 出版社/メーカー: さくら舎
  • 発売日: 2015/07/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



西武グループの堤義明について、一族に近しい?筆者が書いた実像。
西武の失敗に関するビジネス的な分析はいろいろなところでされていて、ダイエーなどと同じく土地重視経営の失敗とされることが多いのだが、本書ではそうしたビジネス的な分析は全くなされていない。
むしろ、人間としての堤義明に失敗の原因を見ている内容だ。
【目次】
第一章 「蟻の一穴」で堤家が崩壊
第二章 謀られた堤支配
第三章 堤一族、宿命の反目
第四章 プリンスホテルの失敗
第五章 堤義明の謎
第六章 堤家のDNAの執念
第七章 西武の闇体質の系譜
第八章 国税庁と西武の長い蜜月
第九章 自壊は前々から進んでいた
第十章 独裁的闇将軍の最終章


西武グループの堤一族といえば、西武鉄道グループ本体を有していた堤義明と、流通のセゾングループを有していた堤清二の二人の兄弟が有名。
だが、その兄弟の育ちは全く異なる。
国会議員兼西武グループのオーナーでもあった堤康次郎の後継者として指名された堤義明と独力で自らのビジネスを開拓した堤清二。
堤家の育ちが特殊なこともあって、両者の性格・考え方は全く異なるものとなっていたのだ。

流通・鉄道・不動産とシナジーが生まれそうなビジネスを兄弟で経営しておきながら、人間的な好き嫌いからまともに協力することが出来なかった二人の不仲が後に起こる西武グループの失敗につながっていったと筆者は分析している。

私のような部外者には筆者の分析が正しいのかどうかはわからない。
が、筆者の描く堤一族は非常に精緻で人間味にあふれており、おそらく真実だと信じされるのに十分な内容を持っている。
そして、筆者の描く姿が真実だったとするならば、非常にもったいない話だと感じてしまう。

堤義明がもう少し西武沿線に愛着を持っていたら。義明・清二(+他)の兄弟がうまく協力して西武グループをもっと繁栄させていたら。西武の総帥としての義明がしっかりと方針を持って不動産開発を行っていたら。
きっと東京はもっと素晴らしい街になっていたことだろう。

筆者の言い方を借りれば西武グループはこれからもいろいろと揺れ動くのだろう。
だが、西武沿線は東京の中でも開発余力の大きい沿線。東京がより良い方向になるために、西武にはぜひまっとうな企業体として再生し、必要な投資をどんどん実施してもらいたいものだ。

本書は日本の首都に影響を与えるぐらい規模の大きな同族会社の一失敗例として非常に読み応えのある内容。ビジネス的な視点が薄いのでビジネスに縁のない人も昼ドラの感覚で楽しむことのできる内容に仕上がっている。

☆☆☆★(☆3つ半)
他のBlogの反応はこちら

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