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日本社会に埋め込まれた爆弾:きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰がみる? [社会]





収入・資産のない兄弟を親の死後、誰が面倒を見ますか?
昭和の時代は、兄弟も多かったから一人ぐらい生活に困っている人がいても兄弟分担で生活の面倒を見ることができた。
現役世代の人たちには、親戚に一人ぐらい働いていないおじさんおばさんがいる人も珍しくないだろう。

だが、三人兄弟が珍しくなった現役世代の人たちにとって、生活能力のない兄弟がいることは死活問題だ。
親世代の資産があるうちはいいが、そのセーフティーネットが切れてしまったら……。
親の介護→兄弟の面倒の二重苦も珍しくない時代の切実な事例満載の一冊だ。

【目次】
第1章 「きょうだいリスク」のリアル
第2章 リスクの背景にある「きょうだい格差」
第3章 「きょうだいリスク」で壊れゆく家族
第4章 家族という檻に閉じ込められる問題
第5章 不安を解消するためにいまできること
第6章 「きょうだいリスク」を引き起こす社会構造


少子化が進行してきていることから、兄弟の数も減ってきていることは誰だって実感もできるし、予測もできる。
でも、その結果として生活能力のない兄弟がいた場合のリスクは盲点になっていることが多いのではなかろうか。

本書にもそうした兄弟関係からくる悲惨な事例が山盛りで紹介されている。
正直なところ、現時点では多数の共感を得られるかどうかは微妙なのだが、団塊の世代の多くが鬼籍に入るぐらいからは深刻な社会問題になっていることだろう。

保育園不足も介護問題も、社会問題になってから考えたのでは遅すぎたように、本書で描かれる生活能力のない兄弟の問題も大きな社会問題になる前に備えておくことは重要だろう。
正直なところ、解決策は本書では出てきていないし、背景の分析もザ・社会学という感じであまり納得できるものではない。
それでも、本書が提起した問題は重要だし、はしりの一冊としてはそれで十分なのだ。

☆☆☆☆(☆四つ)

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