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本当にゾンビになるのかな……。:ゾンビ経済学: 死に損ないの5つの経済思想 [経済]


ゾンビ経済学: 死に損ないの5つの経済思想

ゾンビ経済学: 死に損ないの5つの経済思想

  • 作者: ジョン クイギン
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2012/11/08
  • メディア: 単行本



リーマン・ショックとそれに続く経済危機で破綻した経済理論を批判し、ケインズ政策への回帰を説く一冊。
タイトルは『ゾンビ経済学』と、破綻した理論が今でも広く通用しているかのようなタイトルだが、実際はリーマン・ショックで信頼性の揺らいでいる最中の理論に対して批判している。そういう意味では、むしろ時流に乗った一冊だ。

【目次】
第1章 大中庸時代
第2章 効率的市場仮説
第3章 動学的確率的一般均衡(DSGE)
第4章 トリクルダウン経済学
第5章 民営化
結論 二一世紀の経済学とは


本書が批判するのは第1章から第5章までの5つの経済理論。
第3章のDSGEはやや専門的な用語だし、第1章の大中庸時代はバブル崩壊後失われた20年を過ごした日本ではあまり見かけない言葉だが、残りは新聞などでも非常によく目にする用語だ。

筆者はそれらの経済理論はリーマン・ショックで破綻したと主張する。

マクロ経済学を扱った書籍の常として、私には本書の正当性はわからないのだが、筆者が主張したい内容は非常によく分かる。そして、筆者の主張はワイドショーのコメンテータがやるような感情的な自由主義経済批判ではなく、きちんとした理論に基づいた反論だ。

そして、筆者は新古典派を批判して、公共と市場をバランスよくミックスしたケインズ政策へ回帰するべきだと主張する。

ただ、この部分の納得性は私が読んだところではあまりない。ケインズ政策へ回帰するとなぜうまく行くのか?ケインズ政策が失敗して新古典派が幅を利かせる様になった背景がありながら、なぜ今だとケインズ政策が成功するのか?これらの疑問にうまく答えているようには見えなかった。
特に、私達日本人は経済に公共が関わる悪い面をよく覚えているし、ケインズ的な政策で暮らしが良くなった記憶があまり無いため、筆者の主張は羹に懲りて膾を吹くようにしか見えない。

このように、本書の主張はわかるし、感情論だけではないので市場主義や経済的自由主義を批判したい人にはいいネタ本になるのだろうが、代案がやや貧弱に感じられる。
いい本なのだがちょっと惜しい。そんな一冊だ。

☆☆☆★(☆3つ半)

他のBlogの反応はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/takahiro_kihara/20130210/1360460170

いまいちエントリが少なめ。
確かにやや難しい本だが、タイムリーに楽しめると思うのだが……。タイトルから中身が想像しにくいのが手に取る人を減らしているのかな?






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